2015年より指揮させて頂いている福井大学フィルですが、来年度も常任指揮者として指揮することになりました。(2015-2018:客演指揮者、2019-常任指揮者)なんと8年目になります。
福井大学フィルから指揮のオファーを頂いたのは2014年。大学院の修士2年目のときにオファーを頂き、修士を出てすぐに定期演奏会をご一緒しました。当時私は26歳。団の皆さんには大学院生の学生さんもいるので、ほとんど同年代といっても良いような若輩者を指揮者として招いてくださったことになります。
あれから7年が経ちました。いま、こうして指揮を職として思うのは、若いうちに大学オーケストラと一緒することができて本当によかったということです。もちろん私もオーケストラを育てたのかもしれませんが、それ以上に、オーケストラが私を育ててくれました。1年に10回もリハーサルして、朝から晩まで合宿をやって、楽譜のどの小節・どの一音にも思い入れが宿るぐらい1年間徹底的にその曲に取り組む。そういう経験は、いま活動するうえで大きな礎となりました。
私もまだまだ駆け出しにすぎませんが、8年目を迎えるにあたって、これから指揮の道を志す若き音楽家に、この機会を開いていきたいと思います。ひとりの指揮者が長くやっているメリットもあれば、一方では新しい風を入れたほうが良いこともあるでしょう。また、コロナ禍で何が起きるかわからない状況では、万が一自分が感染してしまったときでも学生たちの練習や本番に支障が出ないよう、アシスタントコンダクターをつけておくほうがリスク・マネジメントとして良いはずです。(前記事を参照)来年度執行代の学生さんたちも私のこの思いに共感してくれて、下記のように募集させて頂くことにしました。
【2022.2.11追記:1月31日の公開以来、すでに想像を超える人数からのご応募を頂きました。選考と面談に時間が必要なため、2月13日午前10時をもって一旦受付を締め切ります。適合者無しとなった場合は再度応募を再開いたします。】
<内容と条件>
指揮活動を人生の中心に据えようとする若手指揮者1名。2022年7月から12月のあいだの土曜日ないしは日曜日に、二回程度、木許の代わりに福井大学フィルのリハーサルをして頂きます。(楽曲は現段階では未定です)また、2022年12月10日に予定されている同団の定期演奏会当日には木許のサポートをして頂きます。場合によっては、その他の機会においてもアシスタントをお願いする可能性があります。
・年齢:24歳-29歳まで。
・学歴:不問(音楽大学卒業であるかどうかを問いません)
・居住地:国内であれば特に居住地を問わないが、できれば東京近郊が望ましい
・待遇:能力と経験を鑑み、個別に決定します。
・応募締切:2022年3月末日を予定していますが、適任者が見つかり次第、終了します。
<求められる技量>
・明快なバトン・テクニックを持っていること。
・初心者を含む学生たちに寄り添い、丁寧に向かい合う根気強さがあること。
・いかなる環境や編成であっても、その場その場で最善を尽くす柔軟性があること。
・旅を愛し、食文化や歴史など、音楽だけにとどまらない広い関心を持っていること。
<選考(一次:書類と映像/二次:面接)>
一次選考:応募用のGoogle Formに記入して送信してください。応募受領後、一次選考通過者のみ、個別に面接を行い、決定します。面接は基本的に東京にて対面を考えていますが、感染状況によってはリモートでの面接に切り替える可能性があります。詳細な条件や内容・日程・待遇については、一次選考通過者に面接時にご連絡します。
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以上となります。学生たちに寄り添うあたたかさを持った、若き才能に出会えることを心待ちにしています。