2024年の終わりに

山代温泉。偶然にも古総湯を貸切で堪能させて頂く。あまりにも美しい湯、忘れ難い思い出となる。山代温泉は魯山人ゆかりの地。三十代でまだ何者でもなかった魯山人はこの地に一年滞在し、九谷焼の名工である初代・須田菁華から陶芸の手ほどきを受ける。それが彼にとって人生の決定的な転機となった。

埼玉大学管弦楽団第106回定期演奏会終演!

学生の皆さん、よくぞここまで成長してくれました。シュトラウスの名曲メドレー「芸術家のカドリーユ」に、ロッシーニの「グリエルモ・テル」序曲、そして埼大オケでは10年ぶりとなるラフマニノフの交響曲第2番。ロッシーニから早速Bravo!を頂きテンション最高潮。ラフマニノフ2番も本番にしか鳴らない音が響きました。特に三楽章、遂にあの弱音に届きましたね。アンコールはエルガーの「エニグマ変奏曲」より「ニムロッド」を、過ぎ去る一年・来たる一年への祈りをこめて演奏しました。

格好いい大人たち

福井の大好きな寿司屋にて、各地から奏者として来てくれた友人達と冬の魚を堪能。そこに行きつけの割烹料理屋の大将が客としてふらりと訪れ、奇遇ですね、という話をして一緒に飲んでいたところ、先に帰られた大将が我々の会計をほぼ全額支払って下さっていたことが判明。あまりにも粋すぎる…。

東洋大学管弦楽団第94回定期演奏会終演!

年末は、三つの大学オーケストラの演奏会に走り回っていました。2023年12月にベートーヴェンの交響曲第9番「合唱付き」で共演した東洋大学管弦楽団と今度はカリンニコフの交響曲第1番。2023年5月にベートーヴェンの第6番「田園」で共演した埼玉大学管弦楽団と、今度はラフマニノフの交響曲第2番。そして(本番は1月ですが)福井大学フィルハーモニー管弦楽団とチャイコフスキーの第5番。重量級の曲を抱えて全国走り回る年末となりました。まずは東洋大学管弦楽団から!

4手が奏でるブラジル・クラシックの鮮やかなる世界

昨年のサンパウロ交響楽団コンサートマスター、 エマヌエーレ・バルディーニ氏との対談に続き、今度はブラジルの誇るピアニスト、クリスティアン・ブドゥ氏と演奏・対談しました。スタインウェイ表参道の素晴らしいピアノを用いて、日本ではめったに聞けないブラジル・クラシック音楽のソロに連弾!!Sold outにて終演しました。

福井大学フィルハーモニー管弦楽団名誉指揮者となりました。

はじめて福井大学フィルと一緒したのは大学院を出てすぐの頃。まだ何者でもなかった私に大学オケの指揮者という重責を任せてくれたことに応えたく、全力で走ってきました。同団史上最年少の客演指揮者から、同団40年ぶりの常任指揮者へ。あくまで学生たちの団であるべきだという考えから、常任指揮者となっても一年毎に契約を結び直し、その都度、その代の学生さんが一緒したい指揮者を選んでもらうようにしてきましたが、いつの間にか十年間にわたってご一緒することになっていました。十年は長いようであっという間でした。そして今回、折しも勤労感謝の日に、名誉指揮者という称号を頂くこととなりました。

東京大学公共政策大学大学院非常勤講師に着任しました。

ところで、10月より東京大学公共政策大学大学院の非常勤講師を拝命しました。恩師・鈴木寛教授と共に東京大学教養学部の文理融合ゼミナール「学藝饗宴」を担当します。一発目の授業では毎回オペラを一本分析してみせるのですが、今年は安部公房の『他人の顔』から武満徹に繋げようと画策。

プロージット室内管 第九初演時プログラム再現コンサート終演!

プロージット室内管弦楽団「第九特別演奏会」終演!!ベートーヴェンの献堂式、ミサ・ソレムニスより全三曲、交響曲第九番と、「第九」初演時のプログラムを再現した演奏会。演奏時間にして実に3時間弱。拍数にして約8000拍!皆で一丸となり、ベートーヴェンが最後に辿り着いた世界を旅しました。