九州大学芸術工学部フィルハーモニー管弦楽団 第51回定期演奏会(まさかのアツい展開!)

緊急事態宣言により5月30日の本来の演奏会日は活動禁止に。しかし諦めずに延期公演を即座に設定。だが、5月から先日まで活動停止が続いて身動きが取れない…という状況でしたが、学生さんたちはそれでも必死に万策を試み続け、「無観客配信公演」かつ「プログラムを縮小し、プロコフィエフ全楽章&グラズノフを一楽章のみの演奏として公演を行う」ということになりました。

本番まで約二週間という今になってようやく練習を再開出来る、という過酷な条件のもとでとりうるギリギリの形だと思います。

書きたいことは山のようにあるのですが、まずは、自分たちで動き、自分たちで掴み取るという姿勢を貫いた学生さんたちを心から称えたいところです。この期間、なぜあれが許されて自分たちの活動はだめなのだ、というような悔しく割り切れない思いをたくさんしたはずです。わたしも同様な憤りを覚えたことは一度や二度ではありません。それでも、2年連続の中止にだけはしまいという強い意思で奮闘し続ける様子に激しく心動かされました。せめて、学生たちの想いに棒でめいっぱい応えたいと思います。

…と書いたところでしたが!!!久しぶりの再会となる7月10日・11日に15時間ぐらい(トップ練も入れると20時間ぐらい?!)の集中練習をした結果、「全楽章演奏するぞ!!!」ということになりました。

コロナで本来の公演日は活動停止→2年連続の定演中止かというところ、即座に延期公演を設定→それでも2か月近く活動停止期間が続いて延期公演実施すら危ぶまれる→せめてプログラム縮小で延期公演実施をはかる→活動再開から気合いで全楽章演奏・元通りのプログラムまで持っていこうとする…という前代未聞の流れです。

物事を動かす根源の力は、まずもってやはり、強い想いにあります。そして、それを具現化しフォローする才能の持ち主や、サポートしてくれる人たちがいることです。九州大学芸術工学部フィルハーモニー管弦楽団のみなさんにはそれがありました。エキストラの方々の深いご理解と献身、そして先輩後輩一丸となった結束力…本当に得難いことであり、本当にいい団です。

指揮者に課せられた条件は中々過酷ですが、しばしば過酷な環境で指揮してきた身としては逆に燃えてしまいますね。何より、学生のみなさんの強烈な想いに応えないわけにはいきません。限られた時間のなかで、いけるところまでみんなといきたい。みなさんにとって一度限りの演奏会を最大限によいものにし、団の未来へと繋いでいけるよう全身全霊で指揮します。配信チケットはこちらから発売しておりますので、みなさまどうぞご声援いただけましたら幸いです。

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