東京大学「学藝饗宴」ゼミ14期目スタート!

本日は東京大学の学藝饗宴ゼミにて初回講義。初回講義をするのも14回目、今年はプレヴォー/プッチーニの『マノン・レスコー』の分析を見せる。昨期の『カンディード』とも直接的な呼応関係にあり、以前に分析を見せた『カルメン』や『椿姫』や『サロメ』とも繋がりが深い。

今期テーマの「プロソディ;瞑る」からこのオペラを読み直し、セミコロンとマノン・レスコーの半透明性を関連づける。さらにテクストと音を用いて、そこにプロソディが伴うことによるイメージの変化と、血が涙に、涙が水へと移ろいながら深いところを抉ってくるダイナミズムを見せようと試みた。心震えずにはいられない「第3幕への間奏曲」や最終デュエットに引用されている弦楽四重奏曲「菊」の分析も簡単に。

もちろん、生(Vita)と水(Acqua)への問いは今年のゼミ銓衡問題とも繋がっている。授業後にはゼミ長がアミアン(まさしく、マノンとデ・グリューが初めて出会う街!)の郷土料理であるフィッセル・ピカルドを作って饗宴を準備してくれて感動。今期も素敵なゼミになりそうです。

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