イタリア紀行

突然のことながら、本日7月18日より1ヶ月弱、日本を離れることになりました。イタリアのボローニャでオペラの勉強と制作の仕事をして参ります。この間、携帯電話が繋がりませんので、御用の方はメールやFB、LINEなどでよろしくお願いします。

しばらく東南アジアで指揮することを中心にしていましたので、ヨーロッパまで足を伸ばすのは久しぶりです。学部三年生のときにドイツのオッツェンハウゼンのEU研究センターで集中セミナーを受けた以来かもしれません。セミナーの前にパリにしばらく滞在していたのですが、ピガールに住み、カルチェ・ラタンを歩きながら、「ここがドビュッシーが生きた場所で、ここがラ・ボエームの舞台なんだなあ」としみじみしながらワインを飲み過ぎて、帰り道のベトナムで金欠になり、それはもう大変なことになったのを思い出しました(笑)

これまでに中国、フランス、ドイツ、ベルギー、ルクセンブルク、フィリピン、カンボジアと旅してきて、いよいよイタリアへ。今回滞在するボローニャはヨーロッパ最古の大学都市かつ美食の町としても知られており、芸術への保護も手厚い場所です。現地で取材をするというミッションもありますし、イタリア語も理解出来るようになることを目標に、目一杯勉強してきます。

行きはウィーン経由。帰りはミュンヘン経由。オーストリア航空の添乗員の皆さんが妙にハイテンションで、機内には「美しく青きドナウ」。出発前から思わずウキウキしてしまいます。久しぶりに聞くドイツ語(大学一・二年時の第二外国語はドイツ語でした!)に触発され、出発の辞にゲーテの『ヴィルヘルム・マイスターの修業時代』より「ミニョンの歌」を置いておきましょう。訳は森鴎外のものです。

 

Kennst du das Land, wo die Zitronen blühn,
Im dunkeln Laub die Gold-Orangen glühn,
Ein sanfter Wind vom blauen Himmel weht,
Die Myrte still und hoch der Lorbeer steht?
Kennst du es wohl?

 

君知るや南の国

レモンの木は花咲き くらき林の中に

こがね色したる柑子は枝もたわわに実り

青き晴れたる空より しづやかに風吹き

ミルテの木はしづかに ラルレルの木は高く

雲にそびえて立てる国や 彼方へ

君とともに ゆかまし

 

さあ、そろそろ離陸です。安全と健康に気をつけていってきたいと思いますので、また報告を楽しみにしていてください。

 

 

 

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