Festival Eurochestries International Vol.4

ファイナル・コンサート二公演、いずれも満席スタンディングオベーションを頂いて終演!!フランスのニュースや新聞にも沢山取り上げて頂きました。

一日目は、満席の会場が総立ちに!ロッシーニの「ファゴット協奏曲」はポルトガルの17歳のソリスト、Maria Rita Monteiroの集中力高い演奏により、難曲ながら音楽的な演奏ができたと思います。彼女はこれがコンチェルト・デビューとのこと。おめでとう!!

「ぐるりよざ」は物凄いエネルギーに溢れた演奏になったと思います。ウクライナの素晴らしい合唱団Mukachevo と共に演奏できたことは心底 嬉しいことでしたし、集ったオーケストラみなが素晴らしい集中力で臨んでくれて、ゾクゾクするような瞬間が沢山ありました。

二日目は野外ステージでの演奏。舞台セッティングとマイクセットをなぜか僕も一緒にやることになり、フィリピンで指揮した日々を思い出して懐かしかったです。野外は陽射しや風が色々と大変だけど、野外コンサートにしかない良さもある。

とはいえあまりの陽射しに、日中のリハをやるのは楽器にも危険と判断し、マイクチェックと座席確認だけに留めました。ここぞとばかりに、偉大なるクナッパーツブッシュに倣って「あなたたちはこの曲を良く知っている、私もこの曲を知っている。ではまた夜に!」と話したら大喝采。本当にノリの良い奏者たちで大好きでした。そして昨晩の評判ゆえか、「お客さんの数が増えすぎて、慌てて椅子を足したらこんなことになった」と送られてきた写真がこちらです。

さすがに多すぎるような気もするけど…(笑)

コンサートに先立ち、古城を背景に、オーケストラからリクエストを頂いたSong For Japanを演奏しました。エル・システマジャパンの音楽監督として、福島(相馬)で指揮している身としては、この曲をフランスで演奏するということに特別な感情を抱かざるを得ず、涙しそうになりました。

そしてコンサート本編。

満席のお客様と、古城と満月を背景に夏の夜に各国の音楽が響き渡る様子は、心底感動的なものでした。

各国からの指揮者と共に成功をお祝いしたあとには、特別に親しくなったブラジルのメンバーたちが「ブラジルのオケに入ってくれ!!!」と言ってくれて、一緒に写真を。

うまく言葉にできませんが、自分はこういう喜びのために音楽をしているのだ、と思いました。聴衆と観客が一体となったあの熱狂、みんなで音楽に関わる喜びを日本でも実現したい。音楽を通じて、国や文化の違いを認め合いながら、違いを認めた先にはじめて一つになることができる。多様なまま一つになることができる、という矛盾を孕んだこの奇跡的な行為こそが、音楽の本質なのだろうと改めて思いました。

さまざまなリスクを抱えながらも、はるかフランスの南まで来て本当によかった!!充実した気持ちで、二週間近く過ごした宿に戻るのでした。

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