エル・システマジャパン音楽監督(オーケストラ)に就任致しました。

昨年8月から12月まで客演指揮者を務めたエル・システマジャパンですが、2021年1月をもちまして、エル・システマジャパンの音楽監督(オーケストラ)に就任することとなりました。日頃から多方面でご声援を頂いております皆様に心から御礼申し上げると共に、これからも一層同団体の発展に貢献できるよう、私なりのチャレンジを重ねて参ります。

私は20代のころに、エル・システマの思想に触れ、憧れ、この思想に共鳴したUUU OrchestraやWorldship Orchestraとともに東南アジア(フィリピン、カンボジア)を駆け巡りました。その後、2016年を機にこれらの活動からは離れ、欧州での研鑽や海外音楽祭での指揮、国内ユースオーケストラの育成に注力しておりましたが、自分が音楽を続けていくうえでのファーストインパクトがエル・システマの思想であったことは間違いありません。いまこうしてエル・システマ の音楽監督としてのオファーを頂いたことには言葉にならないほどの喜びを覚えていますし、同時に、自分にしか出来ないこと・自分にできることを目一杯やらなければと身が引き締まる気持ちでおります。

エル・システマ が教えてくれるものは、音楽の可能性そのものであり、音楽と社会の強い繋がりであると思います。つまり、それは「希望」ということ。「奏で、歌い、そして闘え(逆境を乗り越えよ)」というエル・システマ の哲学は、いまこの困難な時代にこそ必要になることでしょう。

ご挨拶にかえて、先日に相馬で演奏したばかりのモーツァルト「ディヴェルティメントKv.136」とジョン・ラター 「弦楽のための組曲」をお届けします。コロナのこともあって、練習にかけられた時間はわずか三ヶ月。しかしそのなかで子どもたちはどんどん変化・成長していきました。椅子に足がつくのもギリギリな子どもたちもいるなかで、一つの音楽に向かってみなの気持ちが揃っていくプロセスは、そして、オーケストラが個人の集合体からチームになっていく様子は、本当に言葉にならないほどの感動を覚える瞬間です。

ライブ録音かつ私物機材での録音のためお聞き苦しいところもあるかと思いますが、子どもたちの無限のエネルギーを、音楽の楽しさを感じて頂ける演奏になっていると思いますので、どうぞお聞き頂ければ幸いです。これからもご声援よろしくお願い致します。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です