第6回エル・システマ子ども音楽祭 in 相馬

エル・システマジャパンの客演指揮者に着任して最初のコンサートです。バッハからラターまで、幅広いプログラムでラインナップしてみました。ラターにはジャズっぽいところがたくさんあるのですが、バロックからジャズまで分け隔てなくチャレンジしてみようぜ!という私なりのメッセージのつもりです。

「子どもだから無理」という考え方や、先に天井を作るようなやり方は絶対にしたくない。むしろ「子どもだからこそ」できることがあると強く信じています。楽器をはじめたばかりの子どもたちも多い中で、みんな一生懸命に食らいついてきてくれています。難しい状況が続きますが、感染対策およびご来場方法も安全を徹底して実現致します。

チラシもとっても素敵なデザインに仕上げて頂きました。相馬の夜は本当に星が綺麗に見えるのですが、空を見上げて宿へ帰る道を歩きつつ、いつもヴァルター・ベンヤミンのことを考えます。

彼が触れるように、「星座」とは、現象=星を繋げてイメージを形作る理念的な行為であり、救済ということとも深く結びついている。星々はそれぞれ時間も空間も遠くあるのに、人間の想像力はそれをひとつの「配置」として繋ぎ、そこから物語を生み出して行く。

その意味でも、オーケストラもまた、星々の星座化のような営みなのかもしれません。異なる人たち・異なる楽器が作曲者の想像力と配置の中で物語を紡ぐものとして。このフライヤーを見ているとついそんなふうに言ってしまいたくなります。そして、星々をつなぐオーケストラという営みが、この混迷の時代の「救済」に少しでも寄与することができれば。

6thSOMA Festival
6thSOMA Festival 2

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