イタリア紀行5:食と音と服を愛して

Con Maestro Notari, Saltoria di Bologna. È un artista autentico e una sartoria artigiana. Parlo del vestito una volta, ha uno sguardo penetrante. Noi parliamo di suggestione dell’abbigliamento, poi ci troviamo bene insieme.

マエストロ・ノターリと。普段は温和な表情だけれど、一度フィッティングや生地選びに入ると眼光が一気に鋭くなります。すっかり意気投合し、マエストロ自ら「傑作」と語る素敵なジャケット(シンプルな紺なのに素晴らしく上品!)を格安で譲って頂きました。翌日は、マニラで演奏したパーカッショニストで、世界一周をしている友人と再会。素晴らしい路上ライブに巡り会い、行きつけのリストランテで食とお酒を堪能しつつ、カメリエールのダニエルにイタリア語の猛特訓を受けました。ちょっとは話せるようになったかな?

と、こんなふうに食と音と服を愛する日々を送っていますが、実のところこの数日間、イタリア滞在時の仕事として最大の難所を迎えてもいました。ここまで多様かつ揺れ動く変数の利害をいかにして調整するか。一つを嵌めるともう一つが嵌らなくなる巨大なジクソーパズルのような複雑さ。にもかかわらず、バカンスに入って途端に連絡が取れなくなるイタリアの文化!早朝に日本と、夜はイタリアサイドとやり取りをして…こうして日伊の時差を越えた仕事をしていると、いつのまにか眠るタイミングも逸してしまうことになります。幸いにして体調は万全ですが(四日連続で「運命」を振ったカンボジアのほうが大変だった!笑)ホテルの人が哀れんでくれたようで、定期的にカプチーノを差し入れて下さるようになりました。どんなに大変な状況でも、楽しみや美しさを見出すことを決して忘れず、イタリアでの残り少ない日々を味わい尽くしたいと思います。

 

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