福井大学フィル第72回定期演奏会終演!

53日間降り続いた雨が今日になって止んで快晴。過去最高のお客様数に恵まれ、一同渾身の演奏に。学生たちの最後の成長は素晴らしいものがありました。前日より今日のゲネプロが、今日のゲネプロより本番がよかった。終演後のみんなの晴れやかな顔を見ていると泣けてくるほど、指揮者冥利に尽きました。

10周年ということで、アンコールには私の最も大切な曲、ヴィラ=ロボスの「ブラジル風バッハ」第4番の前奏曲を。そして、変わりやすい福井の天気を思いながら、大騒ぎのシュトラウス2世のポルカ「雷鳴と雷光」をお届けしました。

ブラジル風バッハ、聞いたことがない曲だったけれど、こんなに美しい曲があるのかと涙したという感想をたくさんの方から頂き嬉しい限りです。パンフレットにはこの10年間の団長さんからのメッセージ。私にとっては何より嬉しく、一生の宝物です。打ち上げは、駅前のコートヤード・バイ・マリオットさんのスポンサードを頂き、福井を一望できるマリオットのレストランを貸切で!福井で10年重ねてきたものを全て注ぎ込んだ公演となりました。この10年の日々を支えてくださった全ての方に御礼申し上げます。

そして、ずっとやりたかったことをもう一つ叶えました。演奏会翌日、団員も、エキストラさんも、聴きにきて下さった人も、隔てなく入り混じって雪山で遊ぶ。昨日のあのプレイ良かったよね、なんて話しながらリフトで共に登り、樹々から雪が舞う様子にふと音楽を想う。

福井で指揮しはじめてからずっと妄想し続けた私の夢でした。実は2016年、就任2年目の演奏会翌日にも数人で雪山に行ったのだけど、そのときはポカポカ陽気で雪がほとんどなく、滑るよりは日向ぼっこをして帰ってくることに(笑)

天地人にめぐまれなければ成し得ないこのプロジェクト。福井で指揮して10年の節目にそれを実現、しかも神様は奇跡的な晴天を与えてくれました。本来ならば交わることのなかったであろう人たちが、昨日の音楽と今日の雪山、そして美酒美食を共通項に親しくなり盛り上がっているのを見ながら、心底幸せな気持ちになりました。この10年間、福井の学生たちのためになるならばと私財も投じながらやってきましたが、すべて報われた思いがします。

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