Naoshima Synesthesia Festival「音楽と言葉の旅」終演!

Naoshima Synesthesia Festival、ほぼ満席のお客様に恵まれ終演!窓を開け放ち、風のそよぎと虫の声が遠くに聞こえる中で、武満、ドビュッシー、ラヴェル。そして平田オリザさん書き下ろしの演劇を交えた一期一会のショーソン。9月とは思えない猛暑も夕方には去り、どこか寂しさすら感じさせる秋風が吹いていました。

ジェスク音楽文化振興会の皆様、そして直島ご関係者の皆様、実行委員長の鈴木寛先生と共に、企画段階から約一年半にわたりこのプロジェクトに関わっていましたので、このような公演を実現することが出来て感無量です。

私は芸術監督補佐と事務局長を務めておりました。普通なら兼務することのないポジションですが、芸術面・オーガナイズ面においていずれもNo.2となるこの二つを担って奔走するのは、大変にやり甲斐がありました。とくに芸術監督・庄司紗矢香さんと、音と言葉をめぐって無限の夢を語る時間は大変に楽しいものでした。

当日お配りしたプログラムノートも、直島のこの公演用に書き下ろしたものです。ここしばらくの研究を集積したものになっています。音楽を掘り下げつつも音楽の外側に広がるものに触れ、楽曲の客観的分析ではなく、かといって主観の押し付けでもないものを書きたい。今を生きる人が独自の組み合わせで演奏することで立ち現れる要素を見つめ、いわば、今から起こることの予言のようなプログラムノートを書きたい。そんなポリシーで執筆しました。

東京大学「学藝饗宴」ゼミの学生さんたちにはパフォーミングアーツを知る授業の一環として設営や運営を手伝ってもらいました。演奏の場を作り上げることがどれほど複雑で、どれほどたくさんのエネルギーが注ぎ込まれているものであるか、きっと肌で実感してくれたことと思います。全国各地から知人が来てくれたり、九州大学芸工オケの教え子たちがたくさん訪れてくれたことも本当に嬉しかったです!

錯視を利用した画期的なチラシのデザインは、九州大学芸工オケOBにして関西フィルとの「海道東征」でも素晴らしいデザインを作ってくださった村里暖さん。そしてパンフレットのレイアウトは、ブラジル独立200周年記念コンサートでもお世話になった盟友・吉野良祐くんによるものです。誰か1人欠けてもこの公演は成立し得ませんでした。関わって下さった全ての方々に、直島ホールまでお運び頂いた皆様に、心より御礼申し上げます。

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