第7回エル・システマ子ども音楽祭 in相馬、終演!

音楽祭から約一週間が経ち、当日出演者に感染が広がることもなく、無事に終演のご報告となりました。一日目の合唱&吹奏楽ステージ、二日目のオーケストラステージ共に、渾身のプログラム、渾身の演奏!子どもたちは練習の成果を十分に発揮したどころか、本番でさらに進化してくれました。沢山のお客様に応援して頂き、言葉が追いつかないほど幸せな時間となりました。

今年はエル・システマ10周年を迎える節目ということで、今回はどの曲でも大きな「挑戦」を含むようにみんなで考えました。オーケストラステージの一曲目となるホルストの「セント・ポール組曲」では、中学3年生の子どもに指揮を任せました。レッスンのたびにみるみる吸収してくれた彼は、本番の舞台で堂々たる見事な指揮を披露してくれて、舞台袖から見ていて思わず泣かされました。

芥川の「トリプティーク」では、この曲だけ立奏にして動きを強調。難曲ながら、子どもたちがこの曲にのめり込んでくれて、どの楽章も気迫と確信がこもった演奏になったと思います。

トリプティーク2

メンデルスゾーンの「ヴァイオリン協奏曲」は、そもそも子どもたちにとっては初のコンチェルト経験、しかも久保陽子先生という偉大なるヴァイオリニストをお迎えすることとなり、音楽の深みと生きる喜びを大いに教わりました。私にとっても学ぶところばかりで、久保先生の魔法に、もっと上手くなりたい…!と切に思った時間でした。

メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲

メインとなる「サウンド・オブ・ミュージックメドレー」は、吹奏楽の音楽監督である岡崎先生が大切に育ててこられた管楽器教室の全メンバーとの初共演!粘り強い10年の努力が結実し、ついに相馬に、子どもたちの「オーケストラ」が誕生したのです。最終曲の「全ての山に登れ」は私にとって特別な曲で、地震・洪水・コロナと、相馬に訪れた幾たびもの困難を一つずつ乗り越えていこうという万感の気持ちを込めて演奏していました。演奏している子どもたちもお客様も涙していたということを聞き、大変に嬉しい思いがしました。

サウンド・オブ・ミュージックメドレー

アンコールには、不屈の魂を描いた曲であり、相馬の誇りでもある「相馬盆唄」を、相馬子どもコーラスと地元合唱団エスポワールも一緒に!コーラスの音楽監督、古橋先生による特別バージョンでお届けしました。合唱とオーケストラの共演はこのご時世で長らく困難であったことですが、関わるすべての人々のご尽力で、ついに復活しました。

相馬盆歌

当初3月末だった公演が地震の影響で5月に延期となり、それでも開催できるか危ぶまれる中で、薄氷を何度も踏み越えながら実現に至ったコンサートでした。日頃よりご支援頂いている皆様、出演者としてご協力くださった方々、そして、この多大なチャレンジに最後まで粘り強く向かい合い続けたエルシステマの運営・制作の皆様に、心から御礼を申し上げたいと思います。

写真は我が盟友、栄田康孝氏によるもの。音楽祭のあの熱気を永遠に残してくれてありがとう。34歳最後となるステージがこの音楽祭でよかった。これからも、自分にできることを一つ一つ重ねていきます。ありがとうございました!

第7回エル・システマ子ども音楽祭 in相馬、終演!

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