2024年の終わりに

山代温泉。偶然にも古総湯を貸切で堪能させて頂く。あまりにも美しい湯、忘れ難い思い出となる。山代温泉は魯山人ゆかりの地。三十代でまだ何者でもなかった魯山人はこの地に一年滞在し、九谷焼の名工である初代・須田菁華から陶芸の手ほどきを受ける。それが彼にとって人生の決定的な転機となった。

菁華に捧げた弔辞で魯山人曰く、「(菁華は)美しくして浮華ならず、渋くして枯淡ならず、才あり、情あり、気あり、而も識高く優に一家の風格を備えたる方に天下独歩の観あり」。こう評されるような美の在り方を追い求めたい。みなさまどうぞ良いお年をお迎えください。

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