花火と音楽を生演奏で合わせる

日本海フェスティヴァルオーケストラ、やまんなか音楽会「音楽花火」フィナーレ。花火と演奏をライブで合わせる、というチャレンジ大成功でした!

花火をプログラミングした音源をiphoneに繋いだイヤフォンで聴きながら、それに合わせて指揮することで生演奏のテンポを近づけ花火と同期させるという想定。太洋花火さんと綿密に打ち合わせし、ミリ秒まで音楽と同期させた花火プロットを作ってもらっていたのです。

途中、お客さんに手拍子(奏者は足踏み)をしてもらうところを作って、その手拍子にピッタリ合って花火が打ち上がるようにプロットしていました。音楽にあわせて花火があがるだけでなく、聴きにきてくれた人たちが自らの手拍子で花火を上げているような、参加している気持ちになれるようにしたいという思いからでした。

しかし本番はなんと湿気でiphoneの画面が滑り、ボタンが押せず、音源が流れませんでした。このままでは大幅に花火とずれてしまうかもしれない。…ならば!と割り切って指揮しながらイヤフォンを投げ捨て、指揮する自分の背中側からあがる花火を振り返って見ながら、リアルタイムで合わせていくという決断をしました。

指揮する音楽・楽譜は当然覚えていましたし、花火の大体のプロットも頭に叩き込んでありました。打ち上げ場所からステージまでは250m、つまり音速で約0.7秒の時差が生じる環境だということもわかっていたので、それを計算しながら勘でテンポを調整していきましたが、結果はジャスト!!

手拍子と花火のタイミングが0.2秒ぐらいずれていることを察知したので、徐々にテンポを早めて0.2秒を修正。そして、ここしかない、というところで最後の花火が開きました。今回の花火とのコラボレーションのために、花火の技術的なことについて勉強したり、仙台で花火を3回見て事前にイメージトレーニングした成果がありました。オーケストラも、微妙に変化するテンポに見事についてきてくれました。

最後の花火と音がぴったり合った瞬間、思わずガッツポーズをしてしまうほど嬉しかった。みんなの信頼と期待と、全てが繋がってあの奇跡が起きたのだと思います。やまんなか音楽会に関わった全ての方々に心からの拍手を!(動画はご観覧の方から頂戴しましたので後日に。素敵な映像をありがとうございます。)

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