「君ならなんとでも生きていけるよ。」山口でアシスタントをさせて頂いたあと、立花隆先生から頂いたこの激励で僕は全ての踏ん切りをつけて指揮のほうへ走った。本当になんとでも生きていけるのか、やってみようと思った。24歳のころだった。
「君はただものではないな。」今日ようやくお会いできた松岡正剛先生からはそんな言葉を頂く。小さい頃から憧れだった知の巨人たち。正剛先生が今日どんな気持ちでこの言葉を下さったのかは分からない。しかしそれは、不思議な重さを持ったものだった。立花先生に背中を押して頂いてから約10年。本当に自分はただものでないのか、次の10年をやってみようと思った。
折しも今日の午前には、山口は萩の巨匠、三輪休雪先生とご一緒させて頂いた。そこに巡り合わせのようなものを感じずにはいられないし、支え繋いで頂いたご縁の数々に感謝するほかない。人は会うべき時に会う人に出会うのかなと思う。同時に、人は人に生かされているのだとも思う。この期間やっぱりちょっとしんどかったけれど、何だか元気が出ました。