昨年より指揮することになったフェローオーケストラさんとの初の定期演奏会終演!たくさんのお客様にお運び頂き、ライブでしか成し得ない超アグレッシブな演奏ができたと思います。ブルレスクにパリのアメリカ人にドヴォルザーク六番。大好きな曲を全身全霊込めて指揮し、急遽トークもさせて頂きました。
未就学児入学可、というのがこのオーケストラの魅力の一つですが、だからといって良くある「子ども向け」の曲をやるということはしたくないと思っていました。これまでにも私は、<子ども向け>なるものを設定することによって子どもの可能性を大人が決めつけない、ということを一貫して大事にしてきました。子どもがそれを好きになってくれるかどうかは、大人から見て有名か有名じゃないか、ではなく、目の前のものに対してゾクリとしたり憧れたりできるかどうかなのだと信じています。
ご来場頂いた方から、「パリのアメリカ人を聞いて子どもがチューバをやりたいと言い始めた!」とか、「うちの子どもがドヴォルザーク六番のフリアントで踊ってた!」とか、そんなご感想をたくさん頂いてうれしかったです。一方では、未就学児入学可にしつつも、しっかり演奏を聞きたい方に対してもストレスのない席割りなどの工夫が必要だろうな、とも思いました。そのあたりは運営の皆様にもお伝えしたので、きっといっそう改善されることと思います。
演奏面では、とにかくオーケストラの皆さんの本番の集中力が素晴らしく、指揮していて幸せな瞬間が何度もありました。生きる喜びそのもののような…。私がこのドヴォルザーク六番を偏愛している(好きな交響曲で打線を組め、と言われたら間違いなく六番バッターはドヴォルザークです。次点はシベリウス)こともあって、この曲を演奏することに賭ける思いは特別なものがありました。オーケストラの皆さんもこの曲を大切に演奏してくださったのが本当に嬉しかった。
ああ、楽しかったなあ!という思いを抱いて帰り道です。フェローオーケストラさんとは来年の定期演奏会もご一緒することになりましたので、どうぞご期待ください。