単著出版以降、各所から講演・講義の機会や次なる執筆の依頼を頂き、ありがたい限りです。まずは、出版社と朝日新聞社が共同して人文書の魅力を伝えていく読書推進プロジェクト「じんぶん堂」にて2回の連載をさせて頂きましたので、お知らせです。
まずは、ヴィラ=ロボスの魅力を簡単に纏めながら、ヴィラ=ロボスのその先のことを綴った[上]がこちらです。
[下]では、少し前に芦屋市民会館で講演させて頂いた内容をアップデートした記事を書きました。こちらです。コルトーやコクトーがどうブラジル音楽に繋がるのか。最後に大量の顔写真(パブリックドメイン)と人名が載っていますが、ここにある関係性を理解することが、ブラジル音楽をより外に開かれた形で理解するための一助になると確信します。
ちなみに、最後に言及したアウメイダ・プラドについての詳しい紹介も、まもなくNAXOSのCD「オリシャーたちの交響曲」と共に発売予定です。プラドは、ヴィラ=ロボス、カマルゴ・グァルニエリ、クラウジオ・サントロという三人の思想と、パリ留学という伝統を継承した、第二次世界大戦後のブラジルを代表する作曲家です。プラドについて書くことは、ヴィラ=ロボス以降のブラジル・クラシック音楽について整理することと等しい、というと言い過ぎかもしれませんが、それぐらい、ヴィラ=ロボス以降の流れを汲んでオリジナルな道を切り拓いた作曲家として重要なのです。とくにピアノ曲のすばらしさといったら!
ヴィラ=ロボスの評伝を出発点として、豊穣なブラジル・クラシック音楽をこれからも紹介していきたいと思います。どうぞご期待ください。