「いま、夜が明ける!」with 東京ニューシティ管弦楽団

新しい季節ですので私もご報告をひとつ。東京ニューシティ管弦楽団さんと共演させていただくことになりました。9月24日紀尾井ホールです。我が哲学の師・小林康夫から投げられた言葉「いま、夜が明ける!」に応答するようにプログラムを組み立てています。

貴志康一「ヴァイオリン協奏曲」校訂・監修版完成!

途方もない時間をかけた大仕事がついに完成しました。全ては2018年の福井大学フィルとの演奏からはじまり、ここに結実!楽譜本体の校訂のみならず、1万字を超える解説を書き下ろし、しかも世界に届けたいという思いから解説英訳も掲載してあります。いまの私に知り得る限りの貴志康一研究を凝縮しました。

Nautical Dawn(航海薄明)

「稽古とは一より習い十を知り 十よりかえるもとのその一」。偉大なる千利休の教え。久しぶりにベートーヴェンの「運命」交響曲を勉強し直したり、自分を指揮の道に導いてくれた教室の門下発表会を一聴衆として聞いたりして、この週末はそのことを強く思った。

わたしを揺らすものたち

「書く」のではなく「書けてしまう」。そういう次元に自分を持っていけるかどうかが問題なのだ。少なくとも自分にとって物を書くということは、書く努力をするのではなく、そういう次元を作り出すために何をするか、ということのほうが大きいのかもしれない。

音に音を重ねることは

指揮して六年目になるはずだった福井大学フィルハーモニー管弦楽団。今年はコロナの影響で、残念ながら定期演奏会を開催することが叶わず、春から今までリハーサルも一緒することがないまま冬を迎えてしまった。日本海の魚の身が締まってくるように、寒くなってくると福井大学フィルの音も締まってくる。そんな笑い話を毎年のようにするぐらい、僕の冬は福井大学フィルと共にあった。