
ディレクターをしている東京大学の学藝饗宴ゼミ、「表現と身体」セクションの最終回は、古武術研究家の甲野善紀先生をお招きして、沢山の実演とお話を頂きました。
ずっとマスネを勉強しています。今日は第三楽章にあたるAngelusについて。この曲は、ミレーの『晩祷』の影響か、日本語では「夕べの鐘」と訳されることが多いようですが、マスネのこの曲についてその訳は適切ではないかもしれません。というのは、これはキリスト教における「お告げの祈り」、アンジェラスの鐘を伴う一日に三度の「祈り」を描いたものであるように思われるからです。
紫陽花の季節、銀座で和菓子とワインを合わせる会にご招待頂く。和菓子作家・坂本紫穂さんによる工夫を凝らした素晴らしいマリアージュ!練り切りにチリのピノ・ノワールが合うのはびっくり。五つの和菓子をつらぬく儚いストーリーとポエジーを湛えたネーミング、そしてふくよかな味わい。すべてを通じて感じたのは「真夏の夜の夢」というテーマであり、「憧れ」という儚い感情の変奏でした。五感のコレスポンダンスをフルに楽しませて頂いた素晴らしい夜、大満足です。ありがとうございました!
九州大学の本番を終えてそのまま仙台に向かい、仙台フィルのリハーサルを見せて頂いて勉強。そして東京大学「学藝饗宴」ゼミ仙台合宿の一環で、哲学者・鷲田清一先生とご一緒させて頂きました。指揮の下野先生の愛情が爆発するドヴォルザーク六番に感動し、翌日は鷲田清一先生とお話させて頂くという、きわめて充実した日々。
東京に来てからもう10年近くになるけれども、そのなかでも「目の覚めるような体験」を挙げるとすれば、このダイアログ・イン・ザ・ダーク(DID)が真っ先に思いつきます。体験が3回、引率が2回。音楽に行き詰まったときには、いつもDIDを訪れてきました。
昨夜は慶應SFCゼミの追いコンでした。一年間めいっぱい時間を共にした学生さんたちを送るのは、嬉しくもあり、寂しくもあります。私にとっても実り多い時間で、沢山の勉強をさせて頂きました。卒論指導をさせて頂いた全員、良い顔で卒業できてよかった。学生の皆さんから素敵なプレゼントまで頂いてしまい、とても嬉しかったです。
6月に指揮する、九州大学芸術工学部フィルハーモニー管弦楽団さんの演奏会のため、エドモン・ロスタンの戯曲La princesse lointaine(『遠き王女』)を読み進めていました。というのは、プログラムの一曲目であるチェレプニン『遠き王女への前奏曲』が、このロスタンの戯曲にインスパイアされて出来た音楽だからです。
「久しぶり!!」と挨拶してあとは音楽で会話。そんなことが出来るのは、本当に楽しいものです。先日のベガジュニアアンサンブルとの10thコンサート、そしてソリストの白小路さんと秋元さんとのメンデルスゾーンのダブルコンチェルトは、最高に幸せな時間でした。