知性の名において

蓮實重彦先生の三島由紀夫賞受賞での質疑応答が世を騒がせている。蓮實先生に直接教えを頂いたことは勿論なかったが、蓮實先生の「伝説」をしばしば聞かせて頂いた身からすると、やっぱり凄いなあと思ってしまう。あの質疑応答に対して何かを私が言うことなど出来はしないけれども、蓮實先生のとても素敵な一文を引用しておきたい。1999年の長大な式辞の一節である。

「パリの痕跡-チェロ・アンサンブルと室内楽の午後-」

東京文化会館でコンサートを指揮させて頂くことになりました。5月22日14時から、東京交響楽団フォアシュピーラーの黄原先生をコンサートマスタに迎えたチェロ・アンサンブルと、ヴィラ=ロボス「ブラジル風バッハ一番」を中心としたコンサートを指揮します。ひとりでも多くの方々にお聞き頂ければ嬉しいです!

1000本ノック

今年度も慶應義塾大学SFC研究所の上席所員を務めています。その関係で、本日は湘南台にて、ボスである鈴木寛先生のゼミ生の卒論指導をしてきました。関心も内容もさまざまなゼミ生たちが入れ替わり立ち代わり来てくれて話して下さるテーマの数々。それを真摯に聴き、全力で返していくのはとても楽しくて、まるで自分が1000本ノックを受けているような気になります。

私の「青春漂流」

東京大学ドリームネットさまからオファーを頂き、駒場キャンパスで講演会と対談をさせて頂くことになりました。対談の御相手は、学生時代にお世話になった特任准教授の岡田晃枝先生です。学生時代の経験や指揮者という職業を志した経緯などを語ってほしい、ということでしたので、立花隆先生の名著で私が愛してやまない一冊である『青春漂流』を講演会タイトルに引用させて頂きました。

別れと出発

春は別れと出発の季節です。今年はとくに、あまりにも沢山のことがありすぎて、気持ちの整理がつくまでに随分と長い時間を必要としました。一つ一つの別れについて書き始めればキリがなく、そのどれもが印象的なものなのだけれども、ここではある一人の人との別れについて書いてみようと書いてみようと思います。それは、大学生のころから三年間にわたって指揮のレッスンをしてきたお弟子さんのことです。

矛盾のバランス:モーツァルト考

モーツァルトは難しい。繊細に弾くのだが神経質であってはいけない。豊かに響くフォルテがなければいけないが、押し込んではいけない。軽やかな語尾が無くてはいけないが、つんのめってはいけない。インテンポで弾かねばならないが、メトロノーム通りではない。はじめて楽器を持って音を出したときの子供ように純粋な心でなければいけないが、純粋であろうとしてはいけない。厳しくなくてはいけないが、その根底には音楽の楽しみがなくてはいけない。

4度目のマニラ、そしてセブへ。

Worldship Orchestraの2016年度2月マニラツアー、全5公演と共に無事に終了致しました。同行して下さったYasutaka Eidaさんが撮って下さった写真を見て頂ければ、鮮やかにその瞬間の音が聞こえてくるのではないかと思います。UUUオーケストラとあわせると、マニラで指揮するのは4回目。Rizal Parkで指揮するのも4回目です。