灘校土曜講座「ムーサ、VUCAの時代に」&指揮レッスン

四回目となる灘校土曜講座終わり!前半は音楽とリベラルアーツの関わりを、後半は受講者を絞ってシューマン『子供の情景』で指揮レッスン。

前半は、現在がどういう時代であるかをお話ししながら、なぜいまリベラルアーツが必要とされるのか、そして音楽に携わるものこそリベラルアーツを学ぶことが必要であるというお話をしました。Μοῦσα=ムーサ
(人間のあらゆる知的活動を司る女神たち)/μουσικη=ムーシケー(
ムーサのあらゆる活動を意味する言葉)というところからスタートして、Music=音楽が論理と感覚の世界を繋ぐ蝶番の役割を担っていたこと、それゆえに現代においても学術と芸術の橋渡しや連携をする役割を担いうること(というよりは、担わなければならないのではないか、ということ)などをお話しするうち、一時間半はあっという間!

後半の指揮マスタークラスは会心の出来でした。数年前に『展覧会の絵』で開講したときのリベンジをしに来ました、という才能豊かな学生さんに会えて幸せ!「衝撃で涙が出るかと思った」という感想を頂いて、大変嬉しかったですね。シューマンの「子供の情景」は指揮を教わったときからずっと取り組んでいる自分のバロメーターのような曲で、10年近く経ってようやく少しずつ自分のものになってきた感覚があります。

今回はポルトガルで教えを頂いたマエストロ、ルイス・クレメンテの指導法も取り入れてみました。やはり効果抜群であることを確認!指揮をどうやって教えるかという、いわば「指揮の指導法」について学ぶのは容易ではありませんが、村方千之とルイス・クレメンテという素晴らしい先生から教えて頂いたことを自分なりに拡張していきたいと思います。今日はここ数年で一番のレッスンが出来ました。ずっとやっていたいぐらい、充実した時間でした。

 

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